岩手県の生めん業界からの情報です。
(岩手県生めん協同組合)
理事長 澤田 恒昭  

 日本史でめん類が登場したのは約1300年前の奈良時代と言われている。唐の僧・鑑真和尚の仏教の普及や遣唐使の行き来による中国貿易により伝えられ、原料の小麦・ソバが奈良年間に救荒作物として奨励されていたとの記述がある(「続日本書紀」勧農の詔)。小麦製品は奈良・平安時代には貴族の食べ物で、大変高価な交易品であり、庶民の口には程遠く、上流階級が食す贅沢品でありました。
贅沢品を食すことは「ご法度」。岩手県の県北地方でめん類を「はっと」と言うのは貴重品の小麦粉、ソバ粉を使うことは「ご法度」からきているらしいのも頷ける。
 素麺、蕎麦きりが一般の生活の中に定着したのは江戸時代後期で、農家ではハレの日の食べ物であり、「蕎麦振る舞い」などがある。

わんこそば… 「わんこ」とは木地椀をさす岩手の方言。盛岡や花巻地域では客人をもてなす時にそばを振舞う風習があった。一度に大勢の客に茹でたてを振舞う際に、少量をお椀に盛って次々に出したのが、わんこそばのルーツと言われている。

盛岡冷麺… 昭和28年ごろ、朝鮮半島から伝わり、北緯40度付近の風土に育まれ、様々に工夫され全国に知られるようになった。透明感のあるコシの強い麺とコクのある冷たいスープの相性は抜群。キムチ、ゆで卵、季節のフルーツをトッピングして召し上がれ!
くせになる辛さを堪能してください。

ひっつみ… 「ひっつみ」は引っ摘むと言う意味の方言。
ごぼう、人参、ねぎ、キノコ類、鶏肉等々と一緒に、小麦粉をこね2時間ほどねかせたものを薄くのばし、ちぎって鍋に入れ醤油で味付けし食べる。具はその土地で取れた野菜、川魚、魚のすり身、沢蟹等々。組み合わせは主婦の才覚で幾通りでもできる。
南部藩以来古くからある伝統的な家庭料理であるが、15年程前にはWHOから派遣され調査分析したフレッドゲイ博士から栄養学的に見て理想的食品と高く評価された。


岩手県生めん協同組合
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