岩手の菓子業界からの情報です。
(岩手県菓子工業組合)
理事長 阿部 潤一  

 岩手菓子の歴史を見ると、厳しい風土の中、生活の知恵から生まれた素晴らしいお菓子が数多く伝えられて来ている。古代、中世から伝わる炒米、干した米、炒り豆、麦、木の実などの兵糧もの、携帯食を材料に加工し、味噌や蜜、塩味などで調味改良されたものが菓子化され、本県独自の菓子を作り上げてきたと考えられる。
 本県の名物菓子と言えば「南部せんべい」が挙げられる。ゴマ、クルミ、ピーナッツ、ミソ、チョコレートなど最近は種類も多く、お土産品として人気を呼んでいる。
 また、県内各地には、お茶餅、かま焼、豆餅、醤油団子、柏餅、キリセンショウなど、餅菓子も多様に伝わっている。

 お菓子は、大勢の人が集まるとき、楽しい語らいの場をつくるとき、何時もその中心にあるもう一つの主人公といってもいいかもしれません。
 機械文明のもと合理化が進み、大切な心のゆとりや潤いをなくしつつある現代の風潮の中で、人々に楽しみと安らぎを与えてくれるお菓子。その土地の風土を伝える名産として、心を伝える贈り物としてコミュニケーションを広げるのにこれ以上最適なものはなく、お菓子の持つ役割は益々重要になってきており、今後とも夢あふれるお菓子作りに取組んでいくことを業界の使命としている。


 まだ、心に残る全国菓子大博覧会(岩手菓子博’98)は、岩手の菓子業界に大きな成果を残した。
 この菓子博では、「夢を創る」をテーマに開催され、特に本県の豊富な食材で制作した巨大な工芸菓子「岩手山」は県内の和菓子と洋菓子の職人が力を合わせた作品で、その見事さに多くの方々からの称賛を頂いた。また、テーマ館の各コーナ−では和洋菓子を県内の菓子職人が県産の食材等を活用して再現展示するなど、優れた技術と食材の宝庫としての岩手の菓子業界を全国に紹介し、45万人余の方々に感銘を与えて盛会裏に終了した。
 因みに、今年が「菓子博’02」の年で、熊本県開催となっている。


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