安心・安全なこだわりの車検!!
協業組合三沢車検センター

野村友一理事長

 組合員の事業を統合し、経営の合理化を図ることが狙いの協業組合。「協業組合三沢車検センター」は、自動車整備業を営む組合員の車検業務を協業することで、組合員の事業効率の向上に努めるとともに、市民の安心で安全なカーライフを守っている。自動車の販売不振が続く中、全国的に車検工場の業績は低迷しているが、当組合への車検入庫台数は年々増加している。その裏にはどのような努力とアイデアが秘められているのか。今回は、好調な業績を維持している当組合の野村理事長にお話を伺った。

○車検業界の低迷

▲工場写真
 「車検業界の低迷には多くの原因がありますが、最たるは規制緩和ではないでしょうか。自動車の性能が向上するにつれ故障も少なくなり、車検時の法定点検項目が削減されています。点検項目が減るということは、お客さまにとっては嬉しいことですが、私たち事業者は売上の減少に直結するため喜べることではありません。実際に、資金繰りが悪化し廃業を余儀なくされた事業者は少なくありません。加えて、車が売れない時代である今、車検の入庫台数もそれに比例しています。横ばいを維持できれば御の字です。」と業界の置かれた厳しい現状を語る。「そして、ここ数年来増えてきたのがいわゆる『安売り車検』。安さという魅力だけでお客様を取り込もうという動きは、ある意味時代の流れであるといえますが、私たちはお客様の負担はできる限り軽減し、適正な価格の中で最高のサービスを提供したいという考えを持っていました。」

○きっかけは中央会
 「当組合の業績が伸び始めたのは、一般ユーザーの車検を扱ってからです。6年ほど前、今後の組合の方向性を模索する中、中央会のバックアップをうけ勉強会を開催しました。その中で講師から『組合は組合員の仕事だけを行うのではなく、組合自らが一般ユーザーの車検を取り扱うべきだ』とのアドバイスをいただきました。成功例も失敗例もあったようですが、私は強い興味と可能性を感じました。一般ユーザー取り扱いに向け幾度となく検討を重ねる中で、当然ながら反対意見もありました。確かに、一般ユーザーを受け入れれば、工場の作業量が増加し工員の作業が追い付かなくなるという危険性をはらんでいます。しかし、従来通りでは組合は維持できない、必要なのは現状から打開することだという組合員の考えは揺らぐことなく実施に踏み切ったのが実情です。私自身は何が何でもやると決めていましたが。」と当時を振り返る。補足になるが、一般ユーザーを扱っていることが業績好調の要因ではなく、組合工員の確かな技術に裏付けされていることは言うまでもない。
 さらに理事長は続ける。「勉強会では『一般ユーザーに認知されるためには、定期的な周知活動が必要。サービス業はいかにして顧客に知ってもらえるかである』とのアドバイスもあり、広告チラシの発行を始めました。車検の価格のみならず、業界情報や法改正など各種情報を掲載しており、現在でも隔月で発行しています。おかげ様で組合の認知度は確実に高くなりました。」と効果のほどを語る。

○お客様の声を大切に
 「今後もこの業界の厳しさは続きます。生き残るためにはお客様の意見を的確に取り込み、最良の結果を生み出すことが不可欠です。当組合では定期的にミーティングを開きクレームの洗い出しを行っています。どのような対処をしたか、どうすれば改善できるのかを細かく検討しています。結果として、ケアレスミスは大幅に削減されました。100%無くすることが目標です。最も大切なのはお客様に安心して自動車に乗ってもらうこと。そして一人でも多くの方にリピーターになっていただくこと。私たちはこれからも『安心・安全』にこだわり、徹底追及していきます。」と力強く語ってくれた。

協業組合三沢車検センター
組合事務所
三沢市日の出四丁目94番地673号
電話
0176-53-6223
設立年月日
昭和50年6月
組合員数
13名
出資金
6,500千円
理事長
野村友一

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