青森県保険医協同組合
〜県内開業医のお助け隊を目指して〜
中村 寛二 専務理事

 昭和63年12月の設立以来、地域住民のかかりつけ医であり、事業経営者である県内の医科、歯科開業医を「一人はみんなの為に、みんなは一人の為に」をモットーに支えてきた青森県保険医協同組合。今回は、組合活動と今後の事業展開について、中村専務理事にお話を伺った。

○安価な医療機器等の提供のために

▲取り扱い品目サンプル
 組合設立の経緯について伺うと「昭和63年当時、歯科医用のレントゲン用品や業務用消耗品などの医療機器を扱う業者が県内1社で寡占状態であったため、価格交渉が難しく、定価購入が常態化しておりました。この現状を打開するために、先進であった大阪府保険医協同組合に協力いただき、新たな取引先の紹介、共同購買事業のノウハウ、システム構築などを学び、医療材料や医療機器など良い商品をより安価に提供することで地域のかかりつけ医として住民の生命と健康を守る第一線の担い手を支えるべく、「青森県保険医協会」に所属していた開業医の有志16名で組合を立ち上げました。」

○開業医の何でも屋
 共同購買事業の売上・利用率も年々着実に伸び、ガーゼや包帯といった衛生材料や医療機器をはじめ事務用品、組合ブランド品など取扱品目も大幅に増えるなど、事業は順調に拡大しているとのことで、その秘訣を伺うと「注射針一つをとっても、製品によって使い勝手が微妙に異なります。実際に使用する医師や看護師など現場の声を聞き、その要望に丁寧に応えていくことでしょうか。16名でスタートした組合ですが、現在、県下開業医630名を誇る組織としてスケールメリットを大いに発揮し、各メーカー・業者に対しても存在感を示せるようになったと自負しております。」この他、医療廃棄物処理業者、ジェネリック医薬品等の薬剤、警備保障業務、自販機設置等の多種多様な斡旋事業や生保・損保や医師賠償責任補償制度等の共済事業など、組合員の経営・運営全般にわたってサポートしている。また、医師は医療の専門家であるが、開業・経営のノウハウを持ち合わせていないことから新規開業の相談にも応じている。「開業にあたり、事業計画の作成、医院の設計など一から造り上げていくこともあります。多大な時間と労力が必要とされ、大変な責任ですが、だからこそ、思い入れも強く、開業された方が成功されると喜びもひとしおです。」と語る。

○地域への貢献のために!
 組合では新しい試みとして、青森県の特産品の産地直送販売にも取り組んでいる。「青森県は、既にブランドとして確立されているりんご、にんにくやホタテなどのほか、それほど知名度はないものの可能性を秘めた産品が数多くあります。数量の確保など安定供給が難しい面もありますが、『県産品を県内で消費しよう。そして県外へ広めよう(地産地消、地産消)』をコンセプトに、地域の誇る「資源」の掘り起こしを進めていきたい。消費者が安心・安全の県産品を手頃な価格で手に出来るように、また販売を通じて、県外の方にPRすることで青森県の良さ広く知っていただき、少しでも地域の活性化に貢献できれば、という思いでおります。」と熱く語った。

青森県保険医協同組合
理事長
引地基文
組合事務所
〒030-0813 青森市松原一丁目2番12号
電話
017-734-7212
FAX
017-734-7214
設立年月日
昭和63年12月23日
組合員数
630名
出資金
7,950千円

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