みちのく組合情報

秋田
古紙は宝の山 〜古紙リサイクルで地域貢献〜
協同組合秋田古紙回収協会
理事長 佐澤 均

背景と目的
 平成7年、秋田市内で子供会等を対象とした古紙の集団回収を行っていた事業者9名が、古紙相場下落による採算性確保のため、秋田古紙回収協会を設立しました。行政の支援を受けてグループによる市内のゴミステーションの古紙回収を開始しましたが、小規模零細事業者の集団であり経営は厳しい状態にありました。そこで、平成11年に回収業務の一元化を図り、効率的な事業への転換を目指すため、事業協同組合として法人化し、組合が主体となって再生資源の販売に着手しました。

 
このベルト・コンベヤーによりプレス機に古紙が運ばれる
中間処理施設の設置
 当組合では、秋田市内約6,000箇所のゴミステーションから古紙(新聞、段ボール、雑誌)を回収し、製紙メーカー並びに市内の問屋に販売しておりました。しかし、不安定な古紙価格やバラによる古紙の納入のため、常に安価でしか販売できませんでした。また回収した古紙を納入先ごとに分割し、再度積み替えて運搬する作業もあり、きわめて非効率的でした。
 そこで、平成15年に秋田県から経営革新計画の承認を受け、平成16年1月より古紙のプレス機を設置する中間処理施設の工事を着工。同年4月1日より中間処理センターとして営業をスタートさせました。これによりプレス納入が可能となり、バラと比べ著しく収益性が向上。また、回収業務一辺倒から卸としての機能が拡充されました。
 現在、古紙回収、分別・プレス加工、販売の一貫システムを有しているのは、秋田市では当組合のみで、行政・メーカーとの三者協定に基づく一体化した古紙回収リサイクル事業への取り組みは全国的に注目されています。
 
プレス加工された古紙

地域への貢献
 古紙の回収量は、平成7年時で3,600tでしたが、現在は1万tを超えております。また、地方自治経営学会の調査によると、可燃ごみ収集の費用は、自治体直営の場合1t当たり1万8,389円であると試算がなされております。秋田市でのステーション回収の古紙1万tがリサイクルされることによって、約1億8千万円の財政節減効果を生みだしており、市民利益にも貢献しているものと自負しております。

理事長より一言
 これまで、たくさんの方々のご協力を得て、組合事業を円滑に進めてくることができました。本組合が今後ともなお一層地域の皆様にご支持いただき、古紙のリサイクルを通じて地域環境問題や森林資源保護に多少なりとも貢献できるよう、これからも努力したいと考えております。

お問い合せ先
協同組合秋田県古紙回収協会
〒010-0973 秋田市八橋本町6丁目12-3
TEL:018-896-5606 FAX:018-896-5607

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