協同組合秋田市民市場(68組合員)では、市場から排出される生ゴミを利用して堆肥をつくり、それを生産農家へ提供し農産物を生産する食品リサイクル活動に取り組んでいます。
この取組が評価され、去る1月27日、全国中小企業団体中央会の地域活性化貢献組合啓発・普及事業の優秀組合表彰を受賞しました。
組合では、以前、市場内の組合員店舗から排出される野菜くずや魚のアラ等、1日あたり400〜500㎏の生ゴミを、全て焼却処分していました。しかし、平成13年に施行された「食品リサイクル法」改正の影響もあり、食品の売れ残りや廃棄物の減量を図っていく必要性を感じていました。
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(協)秋田市民市場内に設置されている生ゴミ発酵処理機 |
そこで、平成14年に、市場のリニューアルオープンを契機に、生ゴミ発酵処理機を導入し堆肥づくりを始めました。良質な堆肥を作るためには、肥料に適した生ゴミの分別が重要であることから、「分別表」を作成し、それを組合員に配布し徹底しました。さらに、民間分析調査会社に堆肥成分の分析を依頼して「有機肥料の原料」になることを確認するとともに、臭いの除去については、秋田県立大学等との共同研究も行っています。
こうして作った堆肥を生産農家に使ってもらうことで循環サイクルの仕組みが整い、消費者への「安心・安全な食品」の提供に繋がっています。
また、組合では、生ゴミ発酵処理機の導入前と比較して、生ゴミの排出量が20%以上減量したほか、ゴミ処理費用も約4割削減されるという成果を上げることができました。組合員においても、環境問題に対する意識が醸成されています。