高齢化が進む中で、介護職としての経験を施設職員の1人として続けるよりも、独自の思いや経験を生かし、さらにやりがいを持って福祉に貢献したいと思い創業しました。

特にデイサービスと宿泊施設とを併用した事業をやりたいとの思いは強かったです。

せっかく介護保険の制度に沿った施設があるのに使うのは1日8時間だけです。

残りの16時間を有効に活用したいという発想です。

現在介護保険施設は満室状態で、利用が難しいショートステイの代替として期待できると考えました。
 
 

法人設立は、中央会に依頼したため簡単に設立できました。

しかし介護保険事業は県や市から介護保険の指定を受けなければならず、通所介護などの施設では消防法や食品衛生法、県条例のバリアフリー法の許可がなければ介護保険施設の指定はおりません。

当施設は宿泊できるデイサービスの為、旅館業の許可も取得していますが市内初の複合施設にて消防や保健所の許可を取得する為に何度も訪問し、地域に必要な施設であることを訴え許可を頂きました。

当然建設には高額な費用が必要であり、各許認可が確実におり事業開始ができる熱意を銀行に訴えなければならず1年近くの時間を要しました。

1つの許認可が足りなくても事業は開始できませんので日々ぶつかる問題に苦労しました。

戻る道はありませんので必死に説明し、各機関の方々に必要性を認めて頂きアドバイスをもらうことで創業することができました。

 
  介護(食事・入浴・排泄)は個別対応を基本とし、できる限り同姓介助で対応しています。

食事では冷凍食品を使用せず日々材料を購入し手作りしています。

同じ建物内で、デイサービスを主体に訪問介護、居宅介護支援、宿泊事業所を備え在宅生活を支えています。

小規模であるため、事業所間の情報共有が密であり、大規模の施設と違い敏速(即日対応)・丁寧(個別援助)な対応を特徴としています。

また、なかなか利用できないショートステイの代替として宿泊でき、かつ相談から利用まで即日対応しております。
 
  当施設の売りである「デイサービスで宿泊できる」ということは創業当初は大館市にはありませんでした。そのためか新聞にも取り上げてもらうことができPR効果もかなりありました。

今後は大規模施設とは違った敏速丁寧さを保持し、介護保険サービス以外でも地域の方々のニーズにあった福祉サービスを事業展開したいと思います。

目標としては『困ったら、さくらに電話する』が地域に根付くように頑張ります。
 
  創業は想像以上にパワーとお金が必要です。お金がなくなれば終わりです。

自分だけでは、複雑な制度を把握し会計や労務管理まで行うことはできません。

できるだけたくさんの方と知り合い助言や協力を頂けるようにしましょう。

また県や市などがおこなっている助成金を活用することをお勧めします。私も幾つか申請中ですがまだ許可をもらっていません。

申請すれば必ず使えるということではありませんが、どのような助成金があり、どうすれば活用できるかなどを事前に調べ、自分にあった助成金を申請してみるのもよいと思います。

大館ケアサポート企業組合のホームページ